[岩手県薬剤師会]

｢身近なドーピングの落とし穴｣にご注意を!

ドーピング禁止物質は、医薬品の他、ドリンク剤・サプリメントなどにも含まれていることがあります。ご使用する前に薬剤師に相談してください。

ドーピングとは

スポーツ競技能力を高めるために禁止された物質や方法を用いることです。また、その使用を隠したり、ドーピング検査を拒否することも違反とされています。さらにコーチや監督などの関係者がドーピングを手伝い、促し、共謀し、関与した場合にも罰せられることがあります。禁止物質や禁止方法は禁止表により定められており、リストは毎年改定されます。

（世界アンチ・ドーピング規程The World Anti-Doping Codeより解説）

なぜドーピングがいけないの？

ドーピングはスポーツの発展を防げ、健康を害し、社会に対する大きな影響を及ぼしスポーツの価値を損ないます。

競技者の健康を害する

「クスリは毒である」、「クスリにはリスクが伴う」とあるように、病気を治す効果と、一方で副作用という好ましくない作用もあります。そのため、見かけ上、筋力や持久力など競技力向上につながっても、その反面、肉体的・精神的なダメージも大きいのです。
ドーピングが原因で選手生命どころか生命そのものを失うこともあり、さまざまな後遺症に悩む例が数多く報告されています。

フェアプレーの精神に反する

スポーツは、種々多様な特有のルールに基づき、フェアプレーで行うからこそ、その競技・勝負は面白く、勝者はほめたたえられ、敗者には惜しみない拍手が送られます。公平なルールがなければ、もはやスポーツではないのです。

反社会的行為

社会の中で、スポーツに携わっている人々が大切にされるのは、日々の単調な練習、辛いトレーニング、激しい競技・試合など、多くの経験を通じ、優れた人間性・社会性と健康・健全な生活感覚を兼ね備えているからです。ドーピングは薬物乱用にもつながります。

ドーピングを防ぐために薬剤師に相談しよう

ドーピング違反になると、すべての競技結果は無効となり原則制裁を受けることになります。
ドーピング違反には意図的（わざと）と意図的ではない（うっかり）ものに分けられますが、いずれにしても、ドーピング違反となってしまいます。
病院やクリニックで処方される薬（医薬品や漢方薬など）だけではなく、ドラッグストアで買える薬やサプリメントにもドーピング違反となる禁止物質が含まれている場合があり、注意が必要です。
「（病気やケガの治療のため）薬を使いたい。でも、ドーピングが心配」という時は、使用する前に、薬剤師に相談しましょう！

スポーツファーマシスト

最新のドーピング防止に関する正確な情報・知識を持っており、日本アンチ・ドーピング機構より公認された薬剤師のことです。薬物に関する専門知識を活かし、ドーピングを防止するアドバイスや情報提供を行います。

薬剤師のアンチ・ドーピング活動

2016年いわて国体での活動を通じて、日頃からの教育･啓発の重要性を再認識し、様々な場面で教育･啓発活動に取り組んでいます。

● 岩手県や岩手県体育協会等と連携した　選手や関係者への教育･啓発

● 小･中･高校、大学における教育･啓発

● 競技会場等におけるアウトリーチ活動

薬やサプリメントを使用する前に…

体調不良やケガのため医療機関を受診する際には、必ず医師や薬剤師に「自分はスポーツ選手であること」を告げてください。（ドラッグストアで医薬品を購入する際も同様に薬剤師に告げてください。）

● 相談する時は…

薬やサプリメントなどの外箱のコピーや薬の説明書をメールやFAXに添付してください。特に市販薬(薬局やドラッグストアで販売している医薬品)などは種類も多く、名前が似ていたり、成分が変更になっている場合もあります。
相談をする場合には電話ではなく、出来るだけメールやFAXで行うようにしてください。言葉では聞き間違い、言い間違い、勘違いが起きることがあります。

● 使用するか、しないか…

最終的に決めるのは選手自身ですので、しっかり確認をしてコーチや監督に相談しましょう。

● 相談窓口について

各都道府県の薬剤師会で相談を受け付けています。

〈岩手県薬剤師会〉
平日相談受付時間／9時から17時まで
FAX　019-653-4592　　◎問合せ用紙はこちらから

携帯・パソコンから問合せフォーム
下記URLからログインして、必要事項を入力してください。
https://www.iwayaku.or.jp/antidopingform/

携帯電話から相談しやすいように、右側のQRコードからメールで問い合せることができます。